2016年10月11日火曜日

棚を用いて点前をした時、湯返しの意味



棚を用いて点前をした時、なぜ湯返しをするのでしょうか。

棚を用いた場合、「湯返しをして柄杓の合の乾きをよくするのです」と覚えてしまいがちですが、棚の根本は台子にあると考えて下さい。

台子地板の中に風炉、釜、水指、杓立、建水、蓋置、そして杓立には火箸、差し通しの柄杓が荘られます。

これを総荘といいますが、この杓立に柄杓を戻す時、露を切る意味で湯返しをします。

その姿があると思っていただいて結構です。

普通の棚の場合は台子・長板に準じて荘る、荘らないにかかわらず湯返しをします。

ただし、小間に仕付けられた仕付棚、あるいは地板のない寒雲棚、寒雲卓、猿臂棚等、畳に直に水指を置く侘びた運びの点前では、棚に柄杓を荘る時でも湯返しはしません。

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