2016年10月1日土曜日

裏千家の戦争協力


十五代鵬雲斎は 、学徒出陣から特攻隊に入りながら生き残った人である。戦後は海外への茶の普及に力を入れ 、 「一碗からピ ースフルネスを 」をスロ ーガンとしている が、裏千家は、陸海軍に戦闘機まで献納した。裏千家の戦争協力への反省は口にしない。

その反省がなければ 茶道はふたたび国粋主義的精神教育に利用されることになりかねない 。実際 近年は日本伝統文化の見直しがいわれ 学校教育への茶道の導入も行われるようになっている 。それを茶道界が大歓迎するのはわかるが 、日本の伝統文化を一方的に賛美するだけのものであってはなるまい。


茶の湯は 、そもそもが日本にはなかった茶を飲む文化であり 、唐物 ・高麗物 、東南アジアの島物やオランダ渡りの道具に美を見いだして使う国際的側面をもっていた 。日本文化をよく理解する茶人こそが 、他国 ・他民族の文化に対しても 、もっとも敬意を払える人であってほしいものだ 。 

by 神津 朝夫

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