2016年10月2日日曜日

裏千家 棚について

棚物


棚物(たなもの)は、茶席の道具畳に据えて、点前に際し茶道具を飾り置く棚の総称です。 

棚は、四畳半以上の広間に使い、小間には使いません。 
広間では棚物を飾って点前することがあります。
小間では、茶室に仕付けられた吊り棚以外は使用しないことになっています。

棚は大棚、小棚、に大別され、炉に用いる棚、風炉に用いる棚、炉、風炉、ともに使用出来る棚の区分があります。

棚の形には二本柱、三本柱、四本柱のものがあり、板の数によって、一重棚(山雲棚)、二重棚(更好棚)、三重棚、運び棚(地板のないもの)があります。

棚物の、畳に付くいちばん下の棚を「地板」(じいた)、いちばん上の板を「天板」(てんいた)、中間に棚板があれば「中板」(なかいた)といいます。 by 裏千家茶道のおしえ p.212


棚に、客が入る前に茶器を飾り付けておくのを「初飾」、点前後に柄杓・蓋置などを飾り残すのを「後飾」、茶碗まで飾り残すのを「総飾」といいます。 


棚を使わずに、畳に道具を置き付けるようになったのは千利休からといいます。 

『南方録』に、「四畳半にはかならず袋棚已下の置棚、卓子、箪子の類に道具かざりて、茶を立しことなり。畳の上に道具置合することは、二畳敷一尺四寸炉より始り、台目切等、専畳にカネをわり付て置合ることなり。されども四畳半にては、一向の草庵ともいヽがたき心にて、畳の上置合ることなかりしことなり。休の京畳四畳半にて、紹鴎を御茶申されし時、棚なしに前後仕廻れし、これ最初なりと、休のもの語なり。」とあります。

0 件のコメント:

コメントを投稿