2016年10月12日水曜日

風炉濃茶点前の時、茶を入れた後、水一杓を釜に差してから茶碗に湯を注ぐ理由。



風炉濃茶点前の時、茶碗に茶を入れ、水指の蓋を開け、次に水一杓を釜に差してから茶碗に湯を注ぎますが、これはなぜでしょうか。点前の上での決まり事というだけでしょうか。


前年5月に摘み取られた葉茶は、10月頃まで茶壷に「寝かせて」熟成させます。

11月の開炉の時季には茶の香気が強く保たれていますが、5月の風炉の頃になると色香も次第に薄くなります。

そこに沸き立っている湯を入れると茶の香気が抜けてしまいますので、風炉の季節には釜に水を一杓汲み入れて湯相を軟らかくし、茶の「うまみ」を損なわないようにします。

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